青野ノリフミの「戻りました」

エッセイ・随筆。休憩から戻ったときに思い出したり、人に話したりするような、気軽に読めるものを書いています。

私は友達が多いのか。友達が家に来た時の話。

お客様相手の仕事をしていると、いろいろ聞かれることがあります。

前の職場では、お客様に住んでいる場所や年齢など聞かれて嫌になって辞めた女の子もいました。二十歳くらいの若い女の子からしたら怖かったんだと思います。

年配のお客様が多かったので、たぶんナンパではなく、子供か孫の世代が頑張っているから応援したくなったのでしょう。

 

お客様と従業員の関係になると、遠慮しなくなる人も多いのです。休職している女性のことを「あの肥えた姉ちゃん辞めたの?」とモラハラかセクハラめいた質問をされたときは、耳を疑いました。

「スタッフが1人休んでいますが、◯◯さんのことでしょうか。」聞かれたら答えてと頼まれていたので答えましたが、納得はいかなかったです。

 

10年くらい前にスーパーで働いていたときのことです。80歳くらいのお客様がいたのですが、私を気に入ったようで、よく店に来られて世間話をしていました。

わりと仲良くしていたので住んでいる町の名前くらいは話していました。家でトイレをしていると、誰かが大声で私を呼んでいます。

外を掃除していた母が「ど、どなたですか」と少しおびえながらも大きな声。

おじいさんは「友達です」と大きな声で返事。いつの間にか、私と彼は友達になっていたようです。

近所に別の友達が住んでいたらしく、私の家を聞いたらしいのです。毎週のように遊びに来ていたようでした。そのたび私の家にも顔を出していました。いつの間にか母も仲良くなっていて、母いわく憎めない性格らしいです。

定年前は立派な仕事もされていて考えもしっかりしている人です。私が仕事を辞めたあとも、説明会や求人情報などを教えてくれたりしました。

 

友達って気付いたらなっているものと言いますから、お客様相手の仕事をしている人は、みんな気付いてないだけで友達いっぱいなのでしょうか。